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-第1章・レイヴン試験開始- 「この依頼を達成したとき、君達はレイヴンに登録され――」 ここは輸送機の中。 作戦領域に向かっている途中だ。 作戦内容「レイヴン試験」 試験はすべて実戦であり、紗輝は今日初めて実戦を行う。 初めてなのだから緊張するのは仕方ない。 仕方ないが―― 「おい・・・?」 スピーカーから呼びかけられる。 『・・・落ち着けば・・・大丈夫・・・』 どうやら聞こえていないようだ。 「おいって」 『! は、はい。なんでしょうか?』 震えた高い声。緊張のせいか。 「なんか・・・がちがちだな。てか、その声――お前女か?」 男の声だった。 自機前方の機体に乗っている、同じく新人のレイヴン。 今日の試験のパートナー。 『はい、紗輝っていいます。よろしくお願いします』 かなり幼い印象を受ける声だ。 「俺はオーラスってんだ。レイヴン試験でまさか女の子と一緒とは。 こりゃかっこ悪いところは見せられんなぁ」 声の割に、しゃべり方は結構軽い。 『足手まといにならないように、がんばります』 「はは、でもお前ついてるぞ。俺はACの操縦には自信があってな。 レイヴンになる前から、いろいろやってたんだ。俺一人でも量産 MT程度ならどうってことはない。適当に援護でもしててくれ」 『わ、わかりました』 ・・・援護・・・援護・・・ 誤射したらどうしよう・・・ 紗輝はあまり意味のないことを、いろいろ考えてしっている。 もともとこういう性分なのでしかたがない。 当然その間も作戦領域は近づいてくる。 「これよりACを作戦領域に投下。ミッションを開始する」 紗輝の心臓が高鳴る。 「肩の力抜いていけよ」 『は、はい〜』 さっきよりさらに声が引きつっているようだった。 ACが投下される。 ACのオートバランサーはかなりのもので、通常の投下からの着地は それこそ技術がない初心者ですらまったく心配の要らないもの―― 『わ』 ――なはずなのだが、紗輝の機体が一瞬バランスを崩す。 「オートバランサーついてるのに、なんでふらつけるんだよ」 『うぅ、わかんないです』 「むぅ・・・まぁいいか。とりあえず、あのビル群の向こう側に 敵MT部隊がいる。レーダーしっかり見ておけよ」 『わかりました』 敵との距離は400ほど。 ビルの影で見えないが、少し移動すればロックできるようになる距離だ。 やや左に移動――動くものが見えた。 「いたぞ」 『がんばりますっ』 「いや、だから力抜けって。動きが硬すぎる」 そういいながら、ブースターを吹かす。 「少しくらい食らったところで大丈夫だから、とりあえず適当にやってみろ」 『適当・・・わかりました』 紗輝がもたついていると、すでにオーラスは攻撃を開始していた。 ライフルを数発発射。 あたりまえのようにMTが倒されていく。 「さすが試験用の旧式機体。ブーストとジェネがゴミだなこいつは・・・」 ぼやきつつも、その旧式機体で片っ端からMTを倒していく。 ほとんど無駄のない動きでライフル射撃、そこから近きブレードで斬り伏せる。 紗輝も基本操作はできるので、ロックしたら即射撃で何とかついていっている。 「おい紗輝、ミサイル撃てるか?」 『いけます』 「奥のやつに頼む。火力が足りなくて手が回らねぇ」 『はいっ』 練習どおりに、武装チェンジ。 ミサイルにセット、MTをロックサイトに入れる。 ロック中――ロック完了、発射。まさにテキストどおりのミサイル発射行動。 発射までは割とスムーズに行えているようだ。 量産MTの移動速度ではミサイルを回避することは不可能。 直撃し、機体が崩れ落ちる。 「おっ、なかなかうまいじゃないか」 紗輝の顔が明るくなる。 『ありがとうござ・・・』 タタタッ 『わっ』 「!? やべ、物影にいやがったか! 待ってろ、いまそっちにいく!」 『はぅ・・・あ、だ、だめで・・・す!』 「なに?」
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