-2章・レイヴン初日-

「ふぅ・・・」 紗輝は自室で一息ついた。

1時間ほど前にレイヴン登録が完全に終了し、部屋番号が知らされた。
下位レイヴンが生活する、いうなれば寮のような施設だ。
とはいえ、室内はわりと小奇麗でくつろぐにはちょうどいい。
紗輝の荷物はすでに部屋に届けられていた。

『これからは、ここで暮らすんだよね・・・』
部屋を見て、ちょっとぼ〜っとしてみる。
室内には生活道具一式と、ネットにつなぐためのパソコンが置かれていた。
依頼や情報収集などはこれで行うことになる。
『あ、そだ。メールを見とかないと』
部屋についたら、まずは個人宛のメールを見ろと言われていた。
パソコンは常時起動しているらしく、画面のスイッチを入れるだけで動く。

『えっと…グローバルコーテックス…から1件だね』

グローバルコーテックス(略称コーテックス)というのは、常に中立な
立場を維持し、企業とレイヴンの間をとりもつ組織である。
企業からの依頼は、基本的にコーテックスに所属しているレイヴンに
送信されるので、多くのレイヴンが登録を志願することになる。
なお、火星-レイヴンが存在するもう1つの星-では「ナーブス・コンコード」
と呼ばれる、似たような組織も存在する。
また、過去には「レイヴンズ・ネスト」と呼ばれる組織も存在したらしい。

届いたメールを読んでみたのだが…
内容は、レイヴンとして〜やら、行動がひどいと〜やらと
わりとどうでもいいようなことが書いてあった。
『まぁ、普通に依頼をこなしていけばいいんだよね』
・・・自分が「普通に」依頼をこなせるかどうかは考えてないらしい。

ピーン
「メールがとどきました」
『だれからだろ?』
早速確認してみる。

件名「大丈夫か?」
差出人:オーラス

『あ、オーラスさんからだ』

メッセージ
「体は大丈夫か?
 いまごろ部屋でゆっくりしてるところだと思うが・・・
 大丈夫そうなら20:00に203号室に行ってくれないか?
 新人レイヴンの歓迎会やるらしいんだ。
 俺の知り合いのレイヴンも来るんでな」

『歓迎会・・・え〜・・・レイヴンってこんなに親しみのある職業なのかな?
 もっと硬い世界だと思ってたんだけど・・・
 とりあえず、行けるから返信しとこ』

『返信おわりっと』
そして、時計を見てみる。
現在16:00。
『ん〜、まだ結構あるなぁ・・・
 ・・・ちょっと疲れちゃったから、寝ようかな・・・』
じつはすでにまぶたがかなり重い。
なんとかアラームセット完了。
その後はかなり速やかに夢の世界へ旅立っていた。


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